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俗に “ マクドナルド裸身体検査詐欺 ” と言われるハレンチな事件を映画化した前作の問題作「コンプライアンス」(2012年)でも、クレイグ・ゾベル監督は、いかに容易に、ひと同士の信頼は失われ、モラルは壊れていくのかという、言わば人間性の失墜をテーマに描いていたわけですが、最新作「Z・フォー・ザッカライア」でも、やはり、アダムとイヴのエデンの園の健やかな暮らしは長くは続かないようですね…。








児童書の作家として知られる故ロバート・C. オブライエンが、1973年に亡くなった死後の翌1974年に発表された同名の終末SF小説を、冒頭のように、「コンプライアンス」で注目を集めたクレイグ・ゾベル監督が映画化した「Z・フォー・ザッカライア」の予告編を、ライオンズゲート傘下のロードサイド・アトラクションズが初公開してくれました!!、記事の見出しのように「死の影の谷間」のタイトルで、原作小説の邦訳本を出版する評論社の紹介によれば…、
“ 放射能汚染をまぬかれた谷間で、たったひとり生き残ったアン。そこにやってきた見知らぬ男の正体は?、少女の目を通して、核戦争後の恐怖を描く傑作ミステリー。1976年エドガー・アラン・ポー賞受賞作。 ”


…とのことで、見知らぬ男の正体は、オスカー最優秀作品賞受賞の「12イヤーズ・ア・スレイブ」(2013年)のチゥエテル・イジョフォーが演じる科学者のジョンですが、予告編でご覧のように、核戦争後の終末世界で、なぜか、そこだけ汚染されず、あたかも聖域の理想郷のようにして、安全が保たれている谷間で、ひとりきりで暮らしていたハーレー・クインは、たまたま出くわしたジョンとの間で、絆で育んでいくものの、もうひとりの見知らぬ男、ケイレブが現われたことから、平穏な暮らしに軋轢が生じることに…。


…といった次第で、今年2015年1月に開催されたサンダンス・フィルム・フェスティバルでのプレミア上映にあたって、主演女優のマーゴット・ロビー24歳は、原作小説では主人公のアンが、自分よりも10歳ぐらいも年下のような少女に設定されていることで、その若さゆえのイノセンスな視点から物語が描かれていたため、大人になっても、純粋さを失っていない女性として、アン役を演じることを心掛けたそうですが…、


マーゴット・ロビーが言うように、登場人物がみな大人になってしまったことや、本来はアンとジョンのふたりの物語である原作小説に対して、カーク船長のケイレブを登場させたことで、容易に男女の三角関係のギクシャクがテーマのように俗っぽく考えられてしまいそうですが、実際は冒頭のように、クレイグ・ゾベル監督は、やはり、高い視点から、壊れていく人間性を描いたものとして、おおむね評され、レビューでは高得点が与えられています。


出世作「ザ・ウルフ・オブ・ウォール・ストリート」(2013年)よりも幅の広い演技力を披露したことで、さらにマーゴット・ロビーの評価があがりそうな「Z・フォー・ザッカライア」は、北米で今夏8月21日から限定公開で封切りです!!


In the wake of a nuclear war, a young woman survives on her own, fearing she may actually be the proverbial last woman on earth, until she discovers the most astonishing sight of her life: another human being. A distraught scientist, he’s nearly been driven mad by radiation exposure and his desperate search for others. A fragile, imperative strand of trust connects them. But when a stranger enters the valley, their precarious bond begins to unravel. Z FOR ZACHARIAH is inspired by the novel of the same name by Robert C. O’Brien, published posthumously in 1974, and was created by Pall Grimsson and adapted for the screen by Nissar Modi (Breaking At The Edge).







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